SERIALIZATION【連載:ヨガスタジオのこれから】

あなただけのストーリーを描こう!

「私には人の心を動かせる経験はない……。ヨガインストラクターになったのも、何となく楽しそうだったから」と思った方もいるかもしれませんね。でも大丈夫! ストーリーの基となる経験がない場合には、これから作る、という方法があります。 

ストーリーを伝えるために、まずはプロフィールやレッスン内容を整えましょう。 



あなたのプロフィールは魅力的ですか? 魅力的というのは、たくさんの資格を掲載していることとは違います。 

どういった経緯であなたがヨガの先生になったのか、なぜそのヨガスタイルなのか、ヨガを伝えるうえで何を大切にしているのか、なぜその考え方を大切にしているのか。それらがわかるプロフィールになっているかを確認しましょう。あなたがスタジオオーナーなら、どんな想いでそのスタジオをオープンさせたのかは絶対に語る必要があります。 

よほど珍しいヨガスタイルでない限り、同じスタイルのヨガを伝えているヨガインストラクターはたくさんいます。特にオンライン化が進み、遠方に住んでいるヨガインストラクターのレッスンも受けられるようになったいまは、メソッドだけで生き残れる時代ではありません。勝負すべきポイントは、あなたしか持っていない経験や生き方、つまりストーリーなのです。 

ストーリーとは、 

・何を大切にしながら(想い) 

・どんな活動をして(活動・行動) 

・どこを目指しているか(ビジョン) 

この3つに筋が通っていることです。 

どんなヨガインストラクターになりたいですか? なぜそう思う(想い)のですか? 理想のヨガインストラクター(ビジョン)になるために、どんなこと(活動・行動)をしていきたいですか? この質問によって、あなたが現在何を大切にしていて、これから何をしていきたいかが見えてきます。 

 たとえば「マタニティヨガの先生になりたい」というビジョンがあれば、その理由を考えることで、自分が大切にしている想いが見えてきます。

想いやビジョンはあるけれど、行動や活動実績として誇れるものがない方もいるでしょう。確かに、実績を作るには時間がかかります。でも、時間がかかるからといって行動しなければ、1年後、数年後もいまと同じ状況です。想いも行動もビジョンも、あなたが自ら作り出すしかないのです。

想いやビジョン、行動を発信していると、自然と応援者や生徒は増えていくものです。私はある国家資格に挑戦中で、勉強している姿をSNSで発信していたら仕事の依頼が増えました。私を選んでくださった理由を聞くと「新しいことに挑戦している姿が素敵だなと思った」「常に前を向いてがんばる姿勢に刺激を受けた」といった理由がとても多いです。 

きれいなストーリーを描く必要はありません。迷ったり悩んだり、ときに立ち止まったりすることもあるでしょう。それらも全部あなたの魅力であり、ストーリーを彩る要素になります。何を大切にしながら(想い)、どこを目指して(ビジョン)、その活動(活動・行動)をしているか。

あなただけのストーリーを伝えることで、あなたに共感する人たちが集まってきてくれるのです。